企業によるカスタマイズに対応する次世代ドローン

by Canonical on 14 June 2019

ドローン、そしてその多彩な用途がここ数年大きな話題になっていますが、仮説段階から実現段階への移行はまだ始まったばかりです。米国連邦航空局(FAA)によると、ドローンの数は2019年中に米国だけで200万台にのぼると予測され、流通、建設、医療などの業界における普及がこれに拍車をかけています。

こうした需要の上昇を受け、IoT向けのLinuxオペレーティングシステムとして最も人気の高いUbuntuが、大手ドローンメーカーのDJIが提供する高性能組み込みコンピューターである「Manifold 2」に採用されました。Manifold 2は、オンボードSDKを介してDJIのドローンプラットフォームとシームレスに統合することで、単なる無人航空機ではなく、複雑な演算処理や高度な画像処理を行い、企業が柔軟に業務に活用できる真にスマートなドローンを実現します。

Manifold 2はSnapにも対応する予定です。Snapとは、クラウド、デスクトップ、IoTデバイスを問わず機能するようコンテナ化されたソフトウェアパッケージであり、ドローン向けの提供は今回が初めてとなります。また、Snapは複数追加することができるため、ドローンに備わった機能の変更、更新、また将来的な拡張に対応することができるようになります。それにより企業は、必要とされる用途に応じて、ドローンの最終的な形態や将来的な価値を確定せずに出荷することが可能となります。

さらにSnapは、高度なセキュリティと高い柔軟性を開発者に提供します。たとえば、作業現場で自動更新を受信する機能は、企業が多数のドローンを導入する場合において極めて重要な機能となります。Snapは、障害時のロールバックにも対応しているため、開発者はドローンという成長分野において、安心してその革新に取り組むことができるようになるのです。

開発者向けの設計であるManifold 2は、Ubuntuがプリインストールされているため、Linux、CUDA、OpenCV、ROSへのサポートが提供されます。商業向けアプリケーションの研究・開発に極めて適しており、フライトデータへのアクセスやインテリジェントな制御・データ分析の実行も可能です。DJIのMatrice 100、Matrice 200シリーズV2、Matrice 600に簡単に搭載できるほか、A3、およびN3フライトコントローラーとの互換性も持っています。

DJIによると、2013年以降、少なくとも230人がドローンの活用により救出されています。ドローンは緊急サービスに利用されるだけでなく、特定の職務から危険を取り除くことでも人命保護に寄与しています。たとえばApellixは、Ubuntuを搭載したドローンの提供を通じて、これまで人が行ってきた航空母艦や石油プラットフォームなどの高い場所での業務や危険な環境で働く必要性を軽減しているのです。

Snapがもたらす柔軟性を活用することで、開発者はさまざまな形でドローン業界を前進させることが期待されています。ソフトウェアにより産業界がアナログからデジタルへと移行するなか、重要な使命を担う業界は、その特徴を活かしこれからも進化を続けることでしょう。