IoTデバイスをローンチする方法 – Part 3:自社開発か、購入か

by cmoullec on 12 May 2020

(このブログは、「IoTデバイスをローンチする方法」というタイトルの5回連載の第3部です。この連載では、優れたIoTのアイディアを製品として市場に送り出す際に重要な選択肢と考慮すべき点について解説します。この連載の音声付きスライド(英語)はこちらをご覧ください:IoTデバイスをローンチする方法

Part 1はこちらをご覧ください:IoTの製品化までに長期間を要する理由

Part 2はこちらをご覧ください:適切なハードウェアと基盤の選択

IoTデバイスのリリースへの道のりは中間地点まできました。お疲れさまです! Part 2の記事(上述)を読んでいただくと、適切なハードウェアを選択する方法を理解していただけます。

今回のブログでは、IoT製品の開発で誰もが苦心する技術的な複雑さをどう解消できるのかについて解説します。それでは、IoT向けのインフラについて、自社開発に挑まずに既存のものを選択するメリットと、なぜ自社開発を行う必要がないのか、その理由について見ていきましょう。

顧客のリファレンスポイントの構築

初回のブログで述べたように、市場における製品にとって重要な要素として、Amazonの小売製品向けマーケットプレイスのような、顧客との接点を持つことがあります。Amazonのマーケットプレイスでは、デジタルフットフォール(来客者数)を取得できるだけでなく、顧客を製品に到達させるために販売者が取るべき手段も自動化されています。販売数が10個であれ、千個、一万個と数が増えた場合でも、顧客から販売者への連絡だけでなく、販売者による製品についての説明、掲示、宣伝も標準化された方法で行うことができます。

これをIoTに置き換えてみると、IoT製品について考慮すべき課題が2つあります。1つ目は、顧客が必要な時に再訪することができるオンライン上のリファレンスポイント(目印となる場)を確保するために、どのようにアプリケーションを書き、ホスティングするのか。2つ目は、変更が発生するたびにエンジニアを派遣したりデバイス全体を再設計したりせずにソフトウェアを配布するにはどうするか、ということです。

これらの問題は解決可能ですが、そのためにはコストがかかります。厳しい見方をすると、このインフラを構築しようとすると、最も野心的なIoTプロジェクトであってもユニットエコノミクス(顧客1人から得られる利益)に偏りが生じてしまいます。製品の需要がインフラのROIをプラスにするレベルに達するかどうかの保証は困難です。 

IoTデバイス向けスマートインフラによる自動化

他のさまざまな業種におけるインフラの構築や維持状況を見るかぎり、個々の顧客が自前でインフラを構築する理由はないといえます。インフラのコストは多くのデバイスと顧客に対して分散させる必要があるため、自前で構築することでユニットエコノミクスが偏ってしまうのです。

Canonicalのインフラを活用すれば開発期間を短縮することができます。では、その流れを見ていきましょう。

既存のIoT向けインフラを使うことでユニットエコノミクスの偏りはなくなります

Canonicalは、アプリとオペレーティングシステムをデバイスにパッケージ化するためのデバイスビルドシステムを提供しています。これにより、フルスタックのハードウェア、オペレーティングシステム、ユーザーアプリを統合する際の複雑さが解消されます。アプリの作成、パッケージ化、アプリをデバイスと連携させるプロセスが自動化されます。また、OSやアプリに対する変更やアップデートは、最小限の継続的な作業でモデル駆動型アーキテクチャに割り当てることができます。

アプリストアに関するホワイトペーパーでふれているように、自動化を支援するインフラにおいて最も重要な要素は展開後のデバイスにアップデートを配信する手段であり、オンサイト作業をできるだけ少なく(理想的にはまったくなしに)することが目標です。既存のアプリストアは、自社のアプリストアとしても活用できる、実地試験済みのアップデートの仕組みを提供してくれます。

これまでに最短2日で世界中の30,000台を超える大量のデバイスの更新に成功した顧客もいます。ダウンロードは必要時に行われるよう設定されており、加えて故障耐性によってバックアップされています。詳細設定では、デバイスのリスクプロファイルに合わせたアップデートチャネルの作成も可能です。デバイスのユースケースを問わず、Canonicalが対応します。

まとめ

未開拓分野では多くの自社開発が必要だと考えてしまうものです。実際に自社開発が必要になるのは確かですが、インフラに関してはその限りではありません。Canonicalのインフラを活用して、IoTデバイスの商品化までにかかる時間を短縮しましょう。 

次回は、他の業界がスペシャリストを活用することで、製品を市場に出すまでの専門性の高い手順をどのようにコモディティ化しているかを見ていきたいと思います。「IoTデバイスをローンチする方法」のウェビナー(英語)にサインアップいただくと、解説をまとめてご覧になれます。

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