Open RoboticsとCanonicalがROSの強化と長期セキュリティで提携

by Canonical on 7 April 2021

Canonical ROSのESM契約企業を対象に、UbuntuとROSの大手企業がROS/Ubuntu環境を長期サポート。ROS ESMの詳細はこちら 

2021年4月6日CanonicalOpen Roboticsは本日、CanonicalのUbuntu向けサービスパッケージであるUbuntu Advantageの一環として、Robot Operating System(ROS)のExtended Security Maintenance(ESM)および企業サポートを提供するパートナーシップを発表しました。ROSサポートはUbuntu Advantageのオプションとして提供されるため、すでに重要なセキュリティ更新やCVE(Common Vulnerabilities and Exposures)修正をご利用のお客様には、同じ窓口からスピーディーに高いクオリティのROS修正ファイルを取得していただけます。 

両社は、ROSロボットやサービスの構築、パッケージ化、そして管理を容易にし、導入の信頼性を高めることでロボティクス業界をサポートします。

 Open Roboticsの最高経営責任者(CEO)であるBrian Gerkeyは次のように述べています。「ROSが多くの市販製品やサービスに導入されている現在、ソフトウェアの提供終了後もロボットを安全に動作させる方法が必要であることは明らかです。ESMの提供に実績を持つCanonicalと、ROSのコードベースを詳細に理解した当社のパートナーシップは理想的と言えます。Ubuntu Linuxは、10年以上前に当社がUbuntu HardyでROS Box Turtleを発表した当初からROSプロジェクトの中心的存在です。このサービスで両社からユーザーに質の高いサポートを提供できることをうれしく思います。」

Canonicalの最高経営責任者(CEO)であるMark Shuttleworthは次のように述べています。「Ubuntuは当初からROSの主要プラットフォームでした。現在、オープンロボットは物理的世界でできることの範囲を急速に拡大しています。Open Roboticsが当社の関与を促進し、未来のロボットのセキュリティを確保するとともに、その開発と運用の作業を容易にすることをうれしく思います。」

ROS ESMは、Ubuntuを使用したロボットおよびロボットアプリケーションに携わるROS開発者に、長期サポート付きの強固なROSシステムを提供するCanonicalのサービスです。 ROS ESMは、バックポートを通じてROS環境向けの重要なセキュリティ更新、CVE(Common Vulnerabilities and Exposures)修正、重要なバグ修正に対応します。開発者は、CanonicalのESMリポジトリを通じて、使用中のROSおよびUbuntu基本OSディストリビューションに応じた信頼性の高い安定したバイナリファイルを取得できます。  ROS ESMは、提供終了のディストリビューションにも長期サポートバージョンのROSにも対応します。 

ROSは、研究者や開発者がコードを開発し、複数のロボティクスアプリケーション間で再利用するためのオープンソースのフレームワークです。ソフトウェアの分野にとどまらず、優秀で誰にでも使いやすいロボット作りを目指すエンジニア、開発者、研究者の国際的なオープンソースコミュニティでもあります。ROSはロボティクス業界の大手企業にも採用されています。 

Canonicalについて

Canonicalは、コンテナ、クラウド、ハイパースケールコンピューティング分野の主要OS「Ubuntu」を提供する企業です。ROSプロジェクトをパッケージ化するsnap重要な任務を担うロボットのセキュリティを強化するUbuntu Coreなどのオープンソースツールを通じて、ロボットソフトウェアの管理とアップグレードをサポートしています。これはロボット業界が共通して直面する重要な問題です。詳細はこちらをご覧ください

Open Roboticsについて 

世界と協力するOpen Roboticsは、ROSとGazeboという2つのオープンプラットフォームを提供しています。ROS(Robot Operating System)はロボット用途のソフトウェア開発キットです。Gazeboはロボットを正確かつ効率的にシミュレートする目的で幅広く利用されているツールです。Open Roboticsは世界のロボティクス関係者の中心的存在として、ロボティクス向けのオープンソフトウェア/ハードウェアプラットフォームを開発し、それらを重要な問題の解決や他社における問題解決のサポートに活用しています。詳細はこちらをご覧ください

ニュースレターのサインアップ

Ubuntuニュースレターの配信登録

お客様が購読登録を行われる場合、以下の条件に同意されたことになります。Canonicalのプライバシーに関するお知らせ個人情報保護ポリシー

関連記事

Canonical、NVIDIA Jetson Orin向けのUbuntuおよびROSのリリースで

Canonical、NVIDIA Jetson Orin向けのUbuntuおよびROSのリリースで、安定したロボティクス/AI開発を実現 ソフトウェアとハードウェアの連携は、ロボティクスと人工知能(AI)の進歩において極めて重要です。CanonicalとNVIDIAのコラボレーションは、ソフトウェアとハードウェアの相乗効果を生み出します。そしてNVIDIA Jetson OrinハードウェアのユーザーにUbuntuの汎用性と安定性を約束します。 この記事では、コラボレーションの成果としてNVIDIA Jetson Orinファミリー、最近発表されたIsaac ROS、そして早期アクセスパートナーを対象としたNVIDIA Jetson Orinベースのシステムに最適化したU […]

PostgreSQLをAIに活用

AIを扱うことはデータを扱うこと。数値データから動画や画像まで、業界や用途を問わず、AIプロジェクトは何らかの形でデータに依存します。問題は、そのデータをどうやって効率的に保管し、モデルを構築する際に使用するかです。解決策の1つは、実績があり、愛好者の多いデータベースであるPostgreSQLです。近年の開発により、AIをサポートする有力な選択肢になっています。 PostgreSQLを選ぶべき理由 PostgreSQLはオープンソースで高機能のデータベースシステムです。外部キー、サブクエリ、トリガーのほか、さまざまなユーザー定義型や関数をサポートしています。近年はデータベース分野で人気を高め、2023年には年間最優秀データベース管理システム(DBMS)に選出されました。 […]

CanonicalがUbuntu 14.04 LTS以降の長期サポートを12年間に延長

Canonicalは本日、Ubuntu ProアドオンとしてLegacy Supportの一般提供を発表しました。これによりUbuntu LTSリリースのセキュリティ更新とサポート期間が12年間に延長されます。アドオンの対象はUbuntu 14.04 LTS以降です。 長期サポートのUbuntuリリースには、mainリポジトリに対する5年間のセキュリティメンテナンスが標準で付属します。Ubuntu Proは、mainリポジトリとuniverseリポジトリの両方に10年間のメンテナンスを提供し、企業にもエンドユーザーにも安全なオープンソースソフトウェアを幅広く提供します。このサブスクリプションは電話およびチケットによるサポートも含みます。Ubuntu Proの有償契約者のお […]


© 2024 Canonical Ltd. Ubuntu および Canonical は、Canonical Ltd の登録商標です。