OpenStack 環境のOSとしてUbuntuが人気第1位を獲得

by Canonical on 26 July 2021

Canonicalでは、オープンソースを地球上のあらゆる人に活用してもらうことを社員全員が重要な使命と考えています。先進国、開発途上国、個人、大企業、エンジニア、最高経営責任者(CEO)を問いません。そしてそれが効率的に進んでいるかどうかを確認する方法はただ1つ。コミュニティのフィードバックです。

今回も例外ではありません。2020年OpenStackユーザー調査の結果、回答者全員がUbuntuをOpenStack環境で最も人気の高いプラットフォームに選びました。これはCanonicalとUbuntuコミュニティ全体にとってうれしいニュースです。長い、時には困難な旅でしたが、ついに到達しました。そしてまだまだ先へ行きます!

OpenStack環境のOSとして人気第1位

OpenStackユーザー調査とは、Open Infrastructure Foundationが年に1回実施するアンケート調査です。誰でも任意で参加できます。すべての参加者は自分のOpenStack環境に関して、地理的情報、クラウドの規模、導入上の決定事項など、少数の質問に回答する必要があります。その1つがOpenStackクラウド環境で動作するメインOS(オペレーティングシステム)です。

出典:https://www.openstack.org/analytics/

昨年の調査結果では、回答者の40%がUbuntu ServerをメインOSとして挙げました。つまりUbuntu Serverは、世界の大半の組織で実質的にOpenStack環境のデフォルトOSと考えられています。それもそのはずです。OpenStackとCanonicalは一緒に長い道を歩んできました。OpenStackのまさに第一歩からです。

10年間の協力

OpenStackはNASAとRackspaceによるオープンソースプロジェクトとして始まりましたが、Canonicalは早期段階からOpenStackの開発に携わっています。Canonicalは長年、OpenStackソースコードに貢献し(常に最大のコントリビューター)、UbuntuでOpenStackのバイナリコードを簡単に処理できるようパッケージ化しています。OpenStackの導入と運用の自動化においても多数のソリューションを開発し、エンドユーザーにとってのOpenStackの複雑性を軽減しています。

Canonicalは、Open Infrastructure Foundationの役員として、ネットワーク機能仮想化(NFV)、コンテナ、エッジなど、新しい課題に向けてプロジェクトの進化を促しています。また、さまざまなイベントでコミュニティ全体を代表し、オープンストラクチャのアイデアをPRしています。OpenStackとUbuntuのリリーススケジュールは一致しているため、ユーザーはアップストリームのリリース直後からUbuntuマシン上で新しいOpenStackの機能やバグ修正を利用できます。

OpenStack環境でUbuntuの人気が高い理由

では、なぜOpenStack環境でUbuntuの人気が高いのでしょうか?答えは1つではありません。熱意、使命感、信頼……そのすべてです。しかしUbuntuだけで提供されているOpenStackにはいくつかの利点があります。以下にご紹介しましょう。

インストールが簡単

OpenStackに挑戦したことのある方なら、その複雑さをご存じだと思います。複雑性はOpenStackの本質と言えます。しかし、Canonicalはこの複雑性を軽減するツールを提供しています。たとえばMicroStackを使えば、わずか2つのコマンドを使って20分足らずでシングルノードのOpenStackクラスターをインストールできます。簡単なところから始め、ニーズに応じて拡張してください。

運用管理のサポート

一般にOpenStackユーザーが直面するもう1つの問題は、運用管理(Day 2)のサポートです。OpenStackクラスターを導入から1週間、1カ月、1年運用し、同時に進化させるにはどうすれば良いのでしょうか。この課題に対応するため、CanonicalはOpenStack運用コードのパッケージ化により、データベースのバックアップ、クラスターの拡張、OpenStackのアップグレードなど、一般的な運用タスクの完全な自動化を実現します。

リリーススケジュールとアップグレードパスが予測可能

OpenStackのリリーススケジュールはUbuntuのリリーススケジュールに従うため、ユーザーは常に新しいバージョンのリリース時期を予測できます。Canonicalはアップストリームリリースから2週間以内にUbuntuでOpenStackの新バージョンをリリースすることを約束しています。Ubuntuを使用すれば、常に最新の状態を維持できるだけでなく、古いバージョンから簡単にアップグレードして最新リリースの新機能やバグ修正を利用できます。

100%オープンソース

他のLinuxディストリビューションと異なり、Canonicalは100%オープンソースのツールでOpenStackを提供します。このため導入後に予期しない不都合やコストが生じることがありません。Ubuntuなら、いつまでもOpenStackを無償で運用し、オープンソースとコミュニティサポートを利用できます。 

企業向けサポート契約(オプション)

最後になりましたが、CanonicalはOpenStackの企業向けサポートも提供しています。Ubuntu Advantage for Infrastructure(UA-I)サポートサブスクリプションには、本番グレードのサービスレベル契約(SLA)、電話/チケットサポート、10年間のセキュリティ更新などが含まれます。

コミュニティにご参加ください

OpenStack Ubuntuコミュニティへの参加方法を迷っていらっしゃる方のためにアドバイスします。

簡単なインストール方法に従ってOpenStack on Ubuntuをお試しください。MicroStackでは、わずか2つのコマンドと20分足らずの時間で、完全機能版のOpenStackをワークステーションにインストールし、運用できます。

あるいは他のLinuxディストリビューションからUbuntuへの移行を計画されている方は、Canonicalにお問い合わせください。ニーズにぴったりのアーキテクチャを選び、プライベートクラウドの価格性能比を最適化できるようお手伝いいたします。

2021年OpenStackユーザー調査に回答すれば、コミュニティや今後のソフトウェアの方向性に影響を与えることも可能です。調査は現在実施中で、回答期限は8月20日です。

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