Yahoo! JAPAN、Canonicalとプライベートクラウドの構築で協業
by Alex Cattle on 5 September 2019
ヤフー株式会社は、Yahoo!とソフトバンクの合弁事業として設立された、国内で最も人気の高いインターネット広告、検索エンジン、ECサイトのひとつで、6,000人を超える従業員を擁しています。
非常に大規模で多数のユーザーを抱えていることから、ヤフーは自社のIaaS(Infrastructure as a Service:サービスとしてのインフラストラクチャ)ソリューションとOSS分散ストレージソリューションを構築するために外部の協力を必要としました。2013年、ヤフーはCanonicalに協力を求め、それ以降両社は協力関係を育んできました。
予期しない障害発生時はOSレイヤーまで調査しなければなりませんが、その際にプロフェッショナルへ問い合わせできるのは大きい。ここまで手厚く対応してもらえるのはCanonicalだけだと思います。ヤフー株式会社 システム統括本部 サイトオペレーション本部 クラウド開発リーダーの阪田氏
ヤフーでは、Ubuntuに加えCanonicalが提供する幅広い運用ツールを使用して、大規模なIaaS環境の構築と運用に成功しています。また同時にCAPEXとOPEXの両方のコストを削減しています。
このユーザー事例では、以下について紹介しています。
- MAASとJujuを使用して2万VM用のOpenStackと1PBのCephストレージを3リージョンに展開。
- Ubuntu Advantageを通じて安心感とCanonicalのエンジニアの専門知識を享受し、想定外の問題を最小限に抑止。
- 2028年4月までセキュリティパッチを提供するESM(Extended Security Maintenance)の活用により、将来性を確保。
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