Ubuntu LTSへの移行:CentOSユーザー向けの6つの事実
by jiashiuan on 17 February 2022
原典:https://ubuntu.com/blog/migrating-to-ubuntu-lts-six-facts-for-centos-users
他のLinuxプラットフォーム(CentOSなど)からUbuntuへの移行を検討中ですか?
Ubuntuは、パブリッククラウド、データセンター、エッジで最も一般的に使用されているLinuxディストリビューションです。Ubuntuは誕生以来、着実に市場シェアを伸ばし、今日では50%近くに達しています。
Ubuntuがこれほどの人気を博した理由は何でしょうか?
私たちの考えを以下に説明します。
事実1:開発者はUbuntuを好む
2020年のHackerEarthによる開発者への調査によれば、経験を積んだ開発者の66%、学生の69%が他のLinuxディストリビューションよりもUbuntuを選んでいます。これは、Ubuntuが最新のオープンソースソフトウェアを最も多く提供するためです。
たとえば、Ubuntu 20.04 LTSにはPython、Ruby、Go、Java、Apache、Nginx、PostgreSQL、MySQL、Node.js、PHPなど30,000を超えるオープンソースパッケージが付属しています。この理由からUbuntuは、Linuxディストリビューションの中でも圧倒的に多く使用されています。2番目はCentOSで現場のプロフェッショナルの11%に選ばれています。
事実2:Ubuntu LTSは予測可能性、安定性、セキュリティを備えている
UbuntuのLTS(Long Term Support、長期サポート対象)バージョンは2年ごとにリリースされ、すべてのLTSリリースはセキュリティ保守を5年間無償で受けられます(さらに10年まで延長可能)。Ubuntuユーザーのセキュリティを保護するため、Ubuntuセキュリティチームは数千ものセキュリティパッチを適用します。たとえばUbuntu 16.04 LTSでは2016年4月以降、5,000を超えるCVE(Common Vulnerabilities and Exposures、一般的な脆弱性と露出)に対応するパッチが無償で提供されました。
さらに、このチームは非常に迅速に対応を行い、悪意の第三者が脆弱性を悪用する猶予を与えません。重大なCVEは平均で24時間以内にパッチで対策されます。最新リリースのUbuntu 20.04 LTSでは、すべてのユーザーが2025年まで、セキュリティ更新と、数千もの精選されたオープンソースのアプリケーションに無償でアクセスできます。
事実3:Ubuntuには必須サブスクリプションが存在しない
Ubuntuは無料でダウンロードして利用できます。Ubuntuの各インスタンスは、Ubuntu Advantage(UA)が付属しているかどうかにかかわらず、同じビットです。UAはオプションのマシン単位のサブスクリプションで、拡張コンプライアンス、拡張セキュリティ、24時間年中無休のエンタープライズ級のサポートが受けられます。
結果として、Ubuntuマシンが開発用に使用されるか、本番環境のワークロードを実行するかにかかわらず、ユーザーは一貫した環境の恩恵を受けられます。
事実4:Ubuntu LTSは、透過的なマシン単位の料金でエンタープライズ級のサポートを受けられる
Ubuntuは最も投資対効果の高いオープンソースのプラットフォームであり、全世界で数百万人に利用されています。またUbuntuへの移行時には、専門家によるエンタープライズサポートチームの支援を受けられます。FIPS 140-2認定済み暗号、DISA/STIGおよびCIDの強化、カーネルライブパッチなど、各コンプライアンス固有のモジュールを利用し、アップタイムとセキュリティを改善できます。
事実5:Ubuntuはマルチクラウド環境を実現する
Ubuntuはどこでも同様に動作します。ワークステーション、データセンター、エッジ、クラウドのどこでも同じ環境が得られます。特にパブリッククラウドでは、シームレスな統合のレイヤーと、多くのカーネルレベル、クラウド固有の最適化により、常に同一の優れたUbuntu環境を実現します。
さらにUbuntu Proでは、ユーザーが10年間のセキュリティ保守、強化機能の搭載、FIPS暗号モジュール、AzureとAWSでのクラウドネイティブの従量課金モデルの恩恵を受けられます。
事実6:Ubuntuは大規模なインフラストラクチャを駆動できる
Ubuntuはインフラストラクチャスタックの心臓部です。OpenStackプライベートクラウド、Kubernetes、HPC(High Performance Computing)、ビッグデータなどの大規模なインフラストラクチャを構築するときに選択されるプラットフォームです。この種のプロジェクトにUbuntuが広く採用されるのは、安定性、相互運用性、セキュリティ、明快なユーザー環境を持ち合わせているためです。
またUbuntuは全世界の科学者にも使用され、データ分析用の各種のプラットフォームを動かしています。ブラックホールの最初の画像を覚えていますか?その画像が何で作成されたと思いますか?
天文学者はUbuntuを使用して最初のブラックホールの画像を作成しました
出典:Will Cooke、Twitterより
結論
開発、イノベーション、実運用ワークロードのプラットフォームとして、多数の開発者や企業がUbuntuを選択しています。
その仲間に加わりましょう。
金融サービス企業でCentOSからエンタープライズグレードのオープンソースLinuxプラットフォームへの移行を評価中の方は、Ubuntuへの移行を積極的に考えている他の皆様とともに、Canonicalが長期サポートを提供する信頼性、セキュリティ、サポートを備えたLinuxプラットフォームをぜひ安心してお選びください。
CentOSの後継を評価中ですか?
ニュースレターのサインアップ
関連記事
まだCentOSをお使いの方に伝えたい6つの事実
CentOS 7が2024年7月にEoL(サポート終了)を迎えることは、2020年に発表されました。もうその日は過ぎましたが、CentOSが世界から消えたわけではありません。さぞユーザー数が減っただろうと思いきや、データによれば、企業の22%がCentOSの使用を継続しています。 これは少し意外です。CentOS 7のEoLが過ぎたにもかかわらず、多くの組織がまだ新しいシステムへの移行を迷っています。しかしCentOSのユーザーは、移行を先送りすればするほど、CentOS環境のセキュリティと機能の維持が難しくなるという事実を直視する必要があります。使い続けたいかもしれませんが、月日とともに依存関係が崩れ、手動でのパッチ適用作業が増え、スタックのあちこちに非互換性が生じます […]
Japan IT Week 2025 にCanonicalが出展!
最新のAIoT & セキュリティソリューションを体験しよう 日本最大級のIT展示会 Japan IT Week が、2025年4月23日(水)~25日(金)に東京ビッグサイトで開催されます。Canonicalは、今年も IoT & Edge Computing Expo に出展し、最新の AIoT および セキュリティソリューション をご紹介します。 イベント情報 開催日時: 2025年4月23日(水)~25日(金)会場: 東京ビッグサイトCanonicalブース: 26-14 | IoT・エッジコンピューティング EXPO来場登録: こちらから事前登録ライブデモ事前予約: 事前予約 Canonicalブースの見どころ Canonicalブースでは、以下の最新ソリューショ […]
サイバーセキュリティの未来を想像する
2024年10月にUbuntuは20周年を迎えました。サイバーセキュリティ情勢は2004年から大きく変わりました。Ubuntuのセキュリティチームは、サイバーセキュリティ意識向上月間を記念してポッドキャストの3回シリーズを作成しました。これをフォローしている方は、業界を方向づけた重要な出来事や、自分を守るためのアドバイスなどをお聞きになっていることと思います。ベストプラクティスのいくつかは20年前とそれほど変わっていませんが、一部の技術やプロセスは耳慣れないかもしれません。 たとえば、CVEプログラムは2004年に存在していました(そして偶然にも今年の10月にこのプログラムは25周年を迎えました)。その一方で、CVD(協調的脆弱性開示)はそれほど普及していませんでした。こ […]