Canonical、Ubuntu 19.04をリリース、 オープンインフラストラクチャ、デベロッパーデスクトップ、 およびIoTにフォーカス

by Canonical on 18 April 2019

※本プレスリリースは2019年4月18日に英国ロンドンで発表したプレスリリースの日本語訳です。

Canonicalは本日、オープンインフラストラクチャのデプロイメント、デベロッパーデスクトップ、IoT、クラウド=エッジ間のソフトウェアディストリビューションを強化したUbuntu 19.04をリリースいたしました。

CanonicalのCEOであるMark Shuttleworthは次のように述べています。「Ubuntuでオープンソースを活用する動きは、通信、金融、メディアだけでなく、さまざまな分野に広がっています。パブリッククラウドからプライベートデータセンター、エッジアプライアンス、クラスターに至るまで、いまやオープンソースの活用は効率性と革新性の基準といえます。Ubuntu 19.04は、こうした変化を支える主要なプロジェクトと、これらの領域への適用を推進するための開発者ツールを提供します。」

クラウドからエッジまでのオープンインフラストラクチャ

Ubuntu 19.04はOpenStack、Kubernetes、Cephなどの主要なオープンソースインフラストラクチャプロジェクトによる最近のイノベーションを組み入れており、マルチクラウドおよびオンプレミス運用向けの高度なライフサイクル管理により、ベアメタル、VMware、OpenStackをはじめ、あらゆる主要なパブリッククラウドまで対応します。

OpenStack SteinはGPGPUおよびFPGAパススルーによりAIとNFVハードウェアを高速化します。Ceph Mimicは複数サイトでの複製を可能にし、最新のKubernetes 1.14はエンタープライズストレージおよびコンテナ化された新しいダイレクトランタイムを提供します。

Optimised Ubuntu Server 19.04およびMinimal Ubuntu 19.04のイメージは、大手パブリッククラウドで入手いただけます。

ゲートウェイ、ロボティクス、スマートディスプレイ向けIoTエコシステム

Ubuntuベースのスマートアプライアンスによって制御に関する意思決定がエッジに移ることで、エッジを中心としたビジネスモデルが可能になります。AmazonはUbuntu上のIoT向けGreengrassを公開したのに加え、自動運転車のコミュニティの発展のために、これもUbuntu上で実行される開発者中心型モデルのAWS DeepRacerを立ち上げました。Edge Xスタックなどのさまざまな産業向け制御機能を、Ubuntuベースのデバイスに長期のセキュリティ更新のサポート付きで組み込めるようになりました。また、スマートディスプレイを複数用いるソリューションも既成コンポーネントとしてSnap Storeから入手できます。

開発者の生産性

IntelliJPyCharmPostmanMicroK8sなどSnapとして公開されている人気の開発者ツールにMicrosoft Visual Studio Codeが加わりました。AI、機械学習、およびデータサイエンスのプラットフォームでも、導入やプロジェクトの繰り返しが容易なUbuntuが、引き続き広く採用されています。

Ubuntu 19.04では、CI/CD、テスト、段階的ロールアウトにおいて、同じSnapの複数インスタンスをインストールできます。たとえば、2つのバージョンのデータベース、あるいは2つのバージョンgolangコンパイラを同時にインストール可能です。Snap epochはメジャーバージョンアップ間でのデータ移行の時期と方法を制御します。

Snap Storeを通じてLinuxデスクトップ、アプライアンス、およびクラウドVM向けのアプリケーションを提供する独立系ソフトウェア発行者は2,000社を超えており、2018年10月から30%増加しています。

VMwareへのデベロッパーデスクトップの統合

Ubuntu 19.04では、高フレームレート、スムースな起動アニメーション、アイコンの読み込み時間の短縮、CPUおよびGPU負荷の低減を実現したGNOME 3.32を導入しています。X-orgおよびWaylandでは、 HiDPIスクリーンの小数値のスケーリングが利用可能になりました。VMwareにUbuntuをインストールすると、双方向クリップボード、簡単なファイル共有、洗練された電源管理を可能にするopen-vm-toolsが自動的にインストールされます。
Ubuntu 19.04はこちらからダウンロードいただけます。

ニュースレターのサインアップ

Ubuntuニュースレターの配信登録

お客様が購読登録を行われる場合、以下の条件に同意されたことになります。Canonicalのプライバシーに関するお知らせ個人情報保護ポリシー

関連記事

ハイブリッドクラウドの導入

パブリッククラウドは前例のないスピードでデジタルトランスフォーメーション を実現しました。しかし、拡張性に対するニーズが増えると、その長期的な運用 コストは厳しいものになります。ハイブリッドクラウドは、運用面の支出の抑制 や厳密な管理を可能にするプライベートインフラストラクチャと、簡単に拡張で きるパブリッククラウドという2つの環境の両方からメリットを得るための代替策 として浮かび上がりました。 ハイブリッドクラウドアーキテクチャの採用を検討している組織や企業は、プライベートクラウドベンダーの選択肢や、アプリケーションの設計と開発に対する影響、ワークロードの調整、長期メンテナンスについて慎重に考える必要があります。このガイドは、十分な情報を得た上で意思決定を行おうとしてい […]

Canonical、Sunbeam プロジェクトで商用 OpenStack を小規模クラウド環境向けに公開

Canonicalは本日、新しいSunbeamプロジェクトで商用のOpenStack製品を小規模なクラウド環境向けに公開すると発表しました。Sunbeamは100%オープンソースで無料のプロジェクトです。現在、自社でデプロイを完了された方には、総合的なセキュリティ対策と商用サポートを含むUbuntu Pro + サポートサブスクリプションにもお申し込みいただけます。これにより高額のプロフェッショナルサービス契約なしでプロプライエタリのソリューションからOpenStackに乗り換え、レガシーの小規模なIT環境を最新の状態に移行できます。 CanonicalのプロジェクトマネージャーであるTytus Kurekは次のように述べています。「従来、商用のOpenStackプラット […]

未来のAIがもたらすもの

Artificial Intelligence Appreciation Dayに注目すべき8つのトレンド 米国で7月16日は「Artificial Intelligence Appreciation Day」(人工知能感謝の日)です。20世紀にSF小説でよく扱われたアンドロイドなどのテーマや発明は、今や科学的にほぼ現実のものとなりました。1950年代、人工知能はアルゴリズム開発などの大きな成功と、計算能力の制約による大きな失敗の両方を経験しました。そして今日、AIは今年最大のトピックとなりそうです。ChatGPTは1週間足らずで10億ユーザーを達成し、企業はAIへの投資を増額しています。では、AIの未来はどうなるのでしょう?以下のトレンドが今後を垣間見せてくれます。 A […]


© 2023 Canonical Ltd. Ubuntu および Canonical は、Canonical Ltd の登録商標です。