Ubuntu 19.10、エッジでのKubernetes、 マルチクラウドインフラの経済性向上、AI/ML開発向け統合環境を実現

by Canonical on 18 October 2019

Canonical(本社:英国・ロンドン、CEO:Mark Shuttleworth)は本日、AI/MLにおける開発者の生産性向上、MicroK8sの新しいエッジ機能、そして最速のGNOMEデスクトップパフォーマンスの実現に重点を置いた、Ubuntu 19.10のリリースを発表しました。

CanonicalのCEOであるMark Shuttleworthは次のように述べています。「Ubuntuは最初のリリースから15年の間に、デスクトップ用のOSから、パブリッククラウド、オープンインフラ、IoT、AIに適したプラットフォームへと進化しました。Ubuntuはリリース19.10でも引き続き、強固なサポート、セキュリティ、優れた経済性を、エンタープライズ、開発者、そしてより広範なコミュニティ向けに提供していきます。」

Kubernetes向けの新しいエッジ機能

Ubuntu 19.10では、MicroK8sが厳密に隔離されており、エッジコンピューティング機能が強化されています。厳密な隔離により、エッジゲートウェイに理想的な小さなフットプリントの中で、完全な分離と、セキュリティが確保された本番稼働グレードのKubernetes環境が保証されます。Istio、Knative、CoreDNS、Prometheus、JaegerなどのMicroK8sアドオンは、単一のコマンドによるエッジでのセキュアなデプロイが可能となりました。これは、EdgeXAWS IoT Greengrassなど、すでに利用可能なエッジゲートウェイの既存Snapを基にしています。

Ubuntu 19.10は、Raspberry Pi 4 Model Bをサポートしています。Raspberry Pi Foundationが提供するこの最新の基板は、Cortex-A72アーキテクチャのプロセッサ(クアッドコア、64 bit ARMv8、1.5GHz)を持つより高速なシステムオンチップ(SoC)を搭載しており、最大4GBのRAMを提供します。Raspberry Pi 4 Model Bにより開発者は、MicroK8sを使ってエッジでワークロードを調整するために十分な能力を持つ、低コストの基板を手に入れることができます。

マルチクラウドインフラの経済性向上に引き続き注力

Ubuntu 19.10には、Cephの「Nautilus」リリースに支えられたOpenStackの20番目のリリースである、Charmed OpenStackのリリース「Train」が装備されています。これは、オープンインフラおよびクラウド運用のコスト低減に対するCanonicalの長期的な注力を示すものです。「Train」にはライブマイグレーション(移行)の拡張機能が搭載されており、通信事業者のインフラ運用に役立ちます。ライブマイグレーションによってユーザーは、マシンのオペレーティングシステムをシャットダウンする必要なく、ハイパーバイザ間でのマシンの移行を行うことができます。NUMAトポロジ、ピニングされたCPU、SR-IOVポートの接続、ヒュージページの構成という通信事業者特有の環境においても、ライブマイグレーションが可能になります。Nautilusは、Placement Group(PG)自動チューニング機能をもたらすことで、Ceph分散ストレージクラスターの操作エクスペリエンスを改善します。

AI開発者エクスペリエンスの統合

KubeflowがMicroK8sのアドオンとして使用可能になり、機械学習(ML)およびAI機能が強化されます。開発者はわずか数分で、セットアップ、開発、テストを行うことができ、本番稼働のニーズに合わせて拡張できます。KubeflowとGPUアクセラレーションは、MicroK8sですぐに動作します。また、すべての依存関係が自動更新およびトランザクションのセキュリティ修正に含まれているため、ユーザーは構成に費やす時間を短縮し、より多くの時間をイノベーションに使うことができます。

Ubuntu 19.10ではISOイメージにNVIDIAドライバが組み込まれているため、NVIDIAハードウェアを使用するゲームユーザーやAI/MLユーザーのパフォーマンスと全体的なエクスペリエンスが向上し、手動インストールの必要がなくなります。Ubuntu 19.10で使用しているLinuxカーネル5.3は、ワークステーション向けのAMD Navi GPUおよびZhaoxin x86プロセッサを新たにサポートしています。

15年間にわたり、最も実用的なLinuxデスクトップを提供

Ubuntu 19.10はGNOME 3.34を装備しており、これまでで最速のリリースです。また大幅に性能が向上しており、古いハードウェアでも応答が速く円滑に動作します。アプリの整理は、分類されたフォルダにアイコンをドラッグアンドドロップするだけで簡単に行うことができ、ユーザーは好みまたは見やすさ応じて明色や暗色のYaruテーマを選択できます。

実験的なデスクトップインストーラのオプションとして、ルートパーティションでのZFSがネイティブでサポートされています。新しいzsysパッケージと組み合わせることで、ファイルシステムの状態の自動スナップショットを作成でき、障害が発生した場合には以前の更新内容へのブート、またロールフォワードおよびロールバックが簡単に行えます。

Ubuntu 19.10はこちらからダウンロードできます。

Ubuntu 19.10の詳細については、2019年10月25日のWebinar(英語)にご参加ください。

Canonicalについて

Canonicalは「Ubuntu」を提供する企業です。Ubuntuは、ほとんどのパブリッククラウドのワークロードに使われているOSであり、スマートゲートウェイ、自動運転車、高度なロボットなどの最先端分野でも使用されています。Canonicalは、Ubuntuの商用ユーザ向けにエンタープライズサポートとサービスを提供しています。Canonicalは2004年に設立された非公開企業です。

詳細は以下のウェブサイトからご覧いただけます。

https://jp.ubuntu.com/

https://www.ubuntu.com/

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