Ubuntu Pro for EKSの一般提供を開始

by Canonical on 16 July 2024

Ubuntuの発行元であるCanonicalは、Ubuntu Pro for Amazon Elastic Kubernetes Service(Amazon EKS)の一般提供を発表しました。この拡張機能により、AWSのマネージドKubernetesサービスで、稼働時間の増大、Kernelのライブパッチによるセキュリティ、ProコンテナからAmazon EKSへの無制限アクセス、マネージドKubernetesサービスによりAWS(Amazon Web Services)やオンプレミスデータセンターでKubernetesを実行できるなど、堅牢なセキュリティサービスを使用可能になります。

Amazon EKSクラスターでコンテナを実行することでセキュリティを強化

Ubuntu Proクラスターを実行することで、お客様は無制限のコンテナのレジストリにアクセスできるとともに、アプリのセキュリティのカバー範囲が拡大し、基礎となるノードのカーネルに常時セキュリティパッチが適用されます。

Amazon Web Services(AWS)でKubernetes担当VPを務めるBarry Cooks氏は、次のように述べています。「Amazon Elastic Kubernetes Service(Amazon EKS)ユーザー向けの新しいオプションとしてUbuntu Proを発表することをうれしく思います。AWSはお客様に、アプリケーションを構築、展開、実行するため役立つ、最も幅広いツールとサービスの選択肢を提供するため努力しています。Amazon EKSでUbuntu Proが利用可能になったため、お客様は自社のオンプレミスのUbuntu Pro資産をAmazon EKSに移行し、お客様がよく知っており、信頼しているのと同じ、セキュアで、コンプライアンスが保証され、サポートされているオープンソースのオペレーティングシステムを使用できます。」

Civis Analyticsでインフラストラクチャおよびセキュリティ担当ディクターを務めるSean Mann氏は、次のように述べています。「Civis Analyticsでは、Ubuntu Proの安定性とセキュリティがセキュリティ対策に不可欠です。Ubuntu ProとAmazon EKSとの統合により、展開プロセスが合理化され、Amazon EKS環境内にUbuntu Proを実装するとき、これまでは必要だった手動での構成手順が不要になりました。これにより、当社のイメージ構築プロセスが合理化され、DevOpsエンジニアは他の重要な作業により多くの時間を振り分けられるようになりました。」

Ubuntu ProでのAmazon EKSサポート期間の延長

EKSの延長サポート期間により、Kubernetesのマイナーバージョンについてサポートが12か月延長されます。Ubuntu Pro for Amazon EKSにより、クラスター(ワーカーノード)へのサポートが延長され、完全なAmazon EKSのライフサイクルのセキュリティカバー期間と同期するようになりました。

Ubuntu Pro for EKSの動作

Ubuntu Pro for Amazon EKSは、公式のUbuntu Minimal LTSイメージをベースとして最適化されたAMI(Amazon Machine Image)です。AWSの最適化されたカーネル、Amazon EKSバイナリ、およびカーネルのライブパッチやExpanded Security Maintenanceなど、Ubuntu Proサービスの追加レイヤーが含まれています。

これらのイメージは、Amazon EKSサービス専用に構築されたもので、汎用OSイメージを意図したものではありません。

Ubuntu ProクラスターでAmazon EKSを実行すると、コンテナをExpanded Security Maintenance付きで実行でき、すべてのサードパーティーのオープンソースソフトウェアをカバーできます。Ubuntu Proには、CIS強化やFIPS for FedRAMPなどのコンプライアンスツールも用意されています。

Canonicalでパブリッククラウド担当のバイスプレジデントを務めるAlex Gallagherは、次のように述べています。「CanonicalとAWSは長年にわたって協力関係にあり、両者のエコシステム全体にわたって信頼性が高く、セキュアで、一貫したエクスペリエンスを供給しています。EKSでUbuntu Proが利用可能になったため、お客様はAmazon EKSでコンテナを起動し、ライブパッチやFIPSなど、すべてのセキュリティおよびコンプライアンス機能を活用できます。この進歩は、当社がオープンソースソフトウェアを推進し、自由とセキュリティを保証するため継続的に注力していることを明確に示すものです。」

Ubuntu ProでEKSクラスターを起動する方法

EKS用のUbuntu Proは、EC2とAWS Marketplaceで利用可能です。お客様は、EC2起動テンプレートかeksctlを使用して、自分用のUbuntu Proクラスターを展開できます。

Ubuntu Proクラスターの起動の詳細については、更新のドキュメントページをご覧ください。

電話やチケットでのサポート、または特定のニーズについての相談をご希望の方は、aws@canonical.comまたはhttps://ubuntu.com/aws/supportからお問い合わせください。

Canonicalについて

Ubuntuを提供するCanonicalは、オープンソースのセキュリティ、サポート、サービスに特化した企業です。ポートフォリオには、極めて小型のデバイスから大規模なクラウド、カーネルからコンテナ、データベースからAIまで、重要なシステムを幅広く含みます。Canonicalは、大手技術ブランド、スタートアップ企業、行政、ホームユーザーまでにわたるお客様と取引しており、すべての皆様に信頼性の高いオープンソースを提供します。

詳細はhttps://canonical.com/をご覧ください。

ニュースレターのサインアップ

Ubuntuニュースレターの配信登録

お客様が購読登録を行われる場合、以下の条件に同意されたことになります。Canonicalのプライバシーに関するお知らせ個人情報保護ポリシー

関連記事

何でも質問できるLivechat Dayを7月11日(金)に開催

匿名でのUbuntuに関する質問にCanonicalの日本人エージェントが回答します! 当日10:00 〜 16:30の間、サーバー・組込機器担当のエージェントが特設ページに常駐し、Ubuntuを始めとしたCanonicalが提供する各種サービスに関するあらゆる質問にお答えします。(※参加登録不要)  Google Calendarへの予定追加 Microsoft Office 365への予定追加 Outlookへの予定追加 ❓ 質問例 ※ 本LivechatはUbuntu及びOSSに対するテクニカルサポートを提供するものではありません。 📅 日時:2025年7月11日(金)10:00–16:30 (※入退室自由・参加登録不要) 🏟 場所: 特設ページ 💻参加・質問方法: […]

Livechat Day 会場

2025年7月11日: 10:00 –16:30 匿名でのUbuntuに関する質問にCanonicalの日本人エージェントが回答します! 画面右下のチャットウインドウからご質問ください。 質問例 アップグレードからの解放 12 years of support for everything 「12年間アップグレード作業が不要になったとしたら────どれだけのコストと工数を削減できるか、想像できますか?」 アップグレードからの解放事例: 株式会社SBI BITS 弊社サービス導入直後と6年使用後の変化をご確認いただけます。 お問い合わせや営業支援担当とのウェブ会議をご希望の方 お問い合わせフォーム […]

脆弱性を見つける方法

脆弱性の評価を行う方法 情報セキュリティの世界は専門用語だらけです。脆弱性関連の用語を見たことがある方ならご存じでしょう。さらに厄介なのは、複数の用語が同じ意味に使用されたり、コンピューター以外の分野で使用される用語が混じっていたりすることです。これは、脆弱性の評価について学びたいと考えている人にとって混乱の元です。ですからこのブログ記事では、Ubuntu環境の脆弱性評価について掘り下げる前に、用語の意味を解説します。 脆弱性とは 脆弱性とは、攻撃者による悪用やユーザーのミスによって損害を引き起こす可能性のあるすべての欠陥です。リスク管理において脆弱性は、脅威の可能性を高める、または攻撃が成功したときの損失を増やす、あるいはその両方によって、リスクを増大させます。 サイバ […]