Ubuntu 14.04と16.04のライフサイクルを10年延長
by Canonical on 27 September 2021
Canonicalは、Ubuntu 14.04 LTS「Trusty Tahr」と16.04 LTS「Xenial Xerus」の合計10年へのライフサイクル延長を発表しました。この延長により、企業は時間に余裕を持ってインフラのアップグレードを行い、コストを分散させることが可能です。Ubuntu 14.04 LTSと16.04 LTSのExtended Security Maintenance(ESM)期間延長は、Canonicalのセキュリティ更新やカーネルライブパッチを利用した、セキュアでメンテナンスの少ないインフラを実現します。今回の発表は、新しいアプリケーションや技術に移行中の組織にとって非常に有利となります。
CanonicalのプロダクトマネージャーであるNikos Mavrogiannopoulosは次のように述べています。「Ubuntu 14.04と16.04 LTSのライフサイクル延長は、企業環境の強化に向けた当社の取り組みの前進です。各業界は異なる導入ライフサイクルを持ち、それぞれのペースで技術を採用しています。Canonicalは企業が自社のペースでインフラを管理できるようなOSライフサイクルを提供します。」
インフラアップグレードの経済性を向上
企業はレガシーシステムの段階的廃止に多大な労力と予算を費やし、そのために過去3年間のIT予算が増大しています。CanonicalがOSライフサイクルを10年に延長することにより、企業はインフラアップグレードの実行または計画においてIT予算をより有効に活用できます。
サイバーセキュリティの継続的な確保
企業は常に、脆弱性を悪用して企業情報にアクセスしたりマルウェアを送り込んだりする攻撃者に狙われています。ISO 27000、NIST、PCI、CIS Controlsなど、企業がどのサイバーセキュリティ規格を選択してもUbuntuは必ず実装パスを提供します。Extended Security Maintenance(ESM)とカーネルライブパッチは、脆弱性の継続的な管理に必要な基盤を提供します。Extended Security MaintenanceはUbuntu OSに確実にセキュリティ更新を送信し、ライブパッチサービスはLinuxカーネルの脆弱性に起因する想定外の作業を軽減することで、企業がUbuntuシステムをより有効に管理できるようにします。
Ubuntu 14.04 LTSと16.04 LTS ESMの詳細
Ubuntu 14.04 LTSと16.04 LTSを対象としたESMの詳細はubuntu.com/security/esmをご覧ください。
変更の概要は以下の表のとおりです。
リリース | リリース日 | 提供終了* |
Ubuntu 14.04(Trusty Tahr) | 2014年4月 | 2024年4月(2022年4月から) |
Ubuntu 16.04(Xenial Xerus) | 2016年4月 | 2026年4月(2024年4月から) |
Ubuntu 18.04(Bionic Beaver) | 2018年4月 | 2028年4月(変更なし) |
Ubuntu 20.04(Focal Fossa) | 2020年4月 | 2030年4月(変更なし) |
* リリースの提供終了後、Canonicalは更新をリリースしません。
Canonicalについて
Canonicalは、コンテナ、クラウド、ハイパースケールコンピューティング分野の主要OS「Ubuntu」を提供する企業です。Ubuntuは、ほとんどのパブリッククラウドのワークロード、新しいスマートゲートウェイ、スイッチ、自動運転車、高度なロボットで使用されています。Canonicalは、Ubuntuの商用ユーザー向けにエンタープライズサポートとサービスを提供しています。Canonicalは2004年に設立された非公開企業です。
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